スーパーグローバル学部増田准教授

いかれた大学教員の思いつき

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

本当の敵は誰か?

国立大学の教員たちが、優秀であればあるほど雑務ー特に個人もしくは組織として応募する各種競争的資金の申請書作成業務に追われ、教育・研究に携わる時間とかけられる経費が減り、最終的に学生の教育にもしわ寄せがいく、といった昨今の事態に対して、文部…

勝ち負けで教育を語る人々

教育コンサルタントを自称する方であれ、受験生であれ、はたまた大学に通う学生であれ、あるいは受験期の子息令嬢を抱える保護者であれ、世の中には教育を勝ち負けでしか考えられない人種というものが存在する。 diamond.jp たとえば上記の記事のシリーズな…

国立大学の運営費交付金削減と経営危機

先の研究費ゼロ時代の記事は、運営費交付金の削減との関わりで書いたところであるが、運営費交付金の削減によって、多くの国立大学は一部の私立大学以上に経営的に厳しい状況に置かれているという事実はもっと知られて良いだろう。 たとえば、もっとも多額の…

研究費ゼロ円時代

国立大学においては、すでに研究費が限りなくゼロに近いところも出てきているが、いまのところ一定の研究費が確保されている大学に勤務している教員のみなさまも、もちろんわたし自身も含め、明日はわが身である。 国立大学の運営費交付金が毎年1%ずつ減額さ…

奴隷化する学生たち

近年、と言ってもここ数年だろうか。賃金ゼロもしくは不当な対価で学生の労働力を搾取しようという動きは、さまざまな形で企業から繰り出されてきている。 先のインターンシップ地獄で述べたように、インターンシップと称して、正当な対価を支払うことなく学…

左派の憂鬱と多数派幻想

参議院選挙が終わった。 旧来型の左派知識人も未だ多数生息している大学界隈からは、当然のごとく嘆きの声が上がっている。 勝てないのは翼賛メディアのせいだとおっしゃる皆様には残念な結果なのかも知れないが、野党共闘は大善戦したと言うべきだろう。激…

インターンシップ地獄

近頃は就業力であるとか社会人基礎力であるとか、大学生が求められる力のインフレーションが加速しており、やれプロジェクトだ、やれインターシップだなんだと、OTJ的なプログラムが盛んに推奨されている。 もちろんその背景には、ほとんどの卒業生が正規の…

非常勤講師を待ち受ける未来

すでに時期を逃した感はあるが、大阪市立大学における非常勤講師の契約を巡り、非常勤講師の外注化を目指しているという計画が明らかになって、以後、TwitterのTLなどにも非常勤講師の待遇に関する発言がよく流れて来ていたので、少し書いておこうと思ってい…