スーパーグローバル学部増田准教授

いかれた大学教員の思いつき

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

2018年問題に背を向けて

2018年問題という言葉がある。大学に教員や職員として籍を置いていて、その言葉や意味を知らないとすれば、かなりおめでたい部類に入るが、国立大学界隈には意外とそう言う方々もいらっしゃるかもしれない。わが国では少子化が進んでいるとはいえ、18歳人口…

Fランの逆襲

もう何年前のことになるだろうか。 大学全入時代を迎えて、大学入試における偏差値を算出することが不可能である大学が出てきたことから、大学の偏差値ランキングにおいてボーダーフリー、Fランクという概念を河合塾が生み出した。それからというもの、そう…

地方大学再編

もう一週間以上も前のことになるが、文部科学省は国公私立の枠組みを越えた大学の再編を検討しており、秋にも中教審に諮問するというニュースが流れた。このニュースを見聞きして、信じたくないという人も少なくないであろうし、逆に期待に夢を膨らませる人…

大学教員の世代の壁

「文系の危機」にとどまらず、昨今の大学を巡る状況については、大学教員のあいだで明らかな世代間の差、あるいは壁を見て取ることができる。 それはおそらく、純粋培養アカデミシャンの減少の影響が大きいであろう。理工系学部ではもうすでにずいぶん前から…

「文系の危機」のラベリングは現実を見誤る

文部科学省の例の通知以来、職業柄しばしば「文系の危機」の文言を目にする機会があるわけだが、そもそも文系の危機という表現そのものが保身のための意図的な誤謬を多分に含んでいる。 もともと、文部科学省の通知からして、誤解を招く表現ではあったものの…

大規模大学における人事

これまで経験したことのない巨大な組織に所属することになり、新任教員研修にも何十人と参加していることに衝撃を受ける。驚いたのは、似たような分野の教員が、複数の部局に存在しているということである。研修中に、研究面でもお友達になりたいと思う方に…

こじらせ系大学教員

昨今の国立大学における、教員養成系のゼロ免課程の廃止やその他文系の学部学科の再編等に関して、自分たちの学部の出したミッションの再定義になど一瞥もくれず、極めて短絡的に文系の廃止などけしからんと瞬間的に沸騰してしまった国立文系に所属する皆様…

クォーター制元年

スーパーグローバル大学創成支援事業の補助金の対価は、大学のガバナンス改革とクォーター制の導入を柱とする教育改革である。ガバナンス改革に関しては、学長によるリーダーシップが強調され、これまでのさまざまな部局の教授会がそれぞれ好きなことを言っ…

草刈り場としての国立文系

文系の危機である。人文社会学系の学部はより社会的ニーズの高い分野へと転換せよと言う中で、英文学や仏文学をやるのに文学部である必要はないと思うが、世の中そうは思わない人も少なくないようである。文学をやるのに文学部でないのはけしからんというこ…

あなたたちは採用ミスです

何処も新年度、こちらの大学でも新任教員の研修や、新入生のオリエンテーションがありました。新任研修の時間が長い割に中身がどうでも良く、実務的に必要なことは結局良く分からないというコンボであることは致し方ないところでありますが、いきなり新入生…