スーパーグローバル学部増田准教授

いかれた大学教員の思いつき

2017-01-01から1年間の記事一覧

限りなく黒髪にちかいブリーチ

大阪の高校で生まれつきの茶髪に黒染めを強制された件で裁判になって海外でも話題になり、スーパーグローバルハイスクール事業を所轄する文部科学省も国際的な知名度の向上にさぞお喜びのことかと存じます。 このような指導がひろがった背景として、今回は大…

高等教育無償化は可能か

なぜか憲法改正に絡んで想定外の方向から高等教育無償化の話が浮上してきた。現実問題として、財政的にそれは可能だろうか?公平性をどう担保するか?今回はそういった点を考えてみることにする。 まず、国家予算の大枠を見ておく。総額は約100兆円弱。この…

相応の待遇

今回の話題は、国立大学に所属する教員の待遇に関するものであり、その意味でいつにも増して完全なるポジショントークである。そのことを事前にお知らせしておく。 先日、一橋大学から香港科技大学に移籍する方が話題となった。年収は倍増。ファカルティハウ…

第2集団のジレンマ

国内の大学の上位集団を形成しているのは、国際的な舞台で競争することが求められる国立大学なのであるが、ランキング的なことで言えば国内の先頭あたりににいる旧七帝大と東工大に続く位置にいる、いわゆる第2集団、第3集団の大学をどうするのかというのが…

自殺をめぐる不都合な真実の話

あまり気が向かない話題ではあるが、書かないわけにもいかないだろう。一橋大学のロースクールでの同性愛のアウティングに端を発する自殺について、本日開かれた口頭弁論を踏まえた記事が出ていた。 基本的に自殺したアウティングの被害者側に立った記事であ…

研究費を誰にどのように支給するべきか

ここ数日、職業研究者としての能力・資質と競争的研究資金の獲得、機関が支給する研究費との関係について、考えていたことを整理してみたい。 大学の目指す方向性の違いの明確化だけでなく、大学教員もまた研究中心の人、教育中心の人、社会貢献中心の人、学…

競争的でない競争的資金を巡るあれこれ

しばらく駄文を書く暇のないままに新学期になってしまった。4月といえば、科研費の採否が開示される日である。昨年度が最終年度であったので、獲れなければ研究費が不足することは目に見えている。落ちる予定などあるわけはなく、結果的には採択されたわけだ…

癒着と出来レースとご褒美と

いろいろ駄文を書き溜めていたものの、年度末の忙しさの中ですっかりタイミングを外してしまった。まとめてボツにしたところで、まだなんとか賞味期限内の話題。 文部科学省の天下り問題で、特にスーパーグローバル大学の選定について、癒着だという声が上が…

Fラン化する大学の実態とつぶすべき大学論

これだけ文章を書く暇があるなら仕事しろと言われそうなところで久々の更新。ネタが無くなると定期的に投下される感のある、Fラン大学ではこんなとんでもない実態が!という話であるが、昨日今日と、名門一橋大学出身のフリーライター白石新氏による記事がデ…