スーパーグローバル学部増田准教授

いかれた大学教員の思いつき

大学

地方大学再編

もう一週間以上も前のことになるが、文部科学省は国公私立の枠組みを越えた大学の再編を検討しており、秋にも中教審に諮問するというニュースが流れた。このニュースを見聞きして、信じたくないという人も少なくないであろうし、逆に期待に夢を膨らませる人…

大学教員の世代の壁

「文系の危機」にとどまらず、昨今の大学を巡る状況については、大学教員のあいだで明らかな世代間の差、あるいは壁を見て取ることができる。 それはおそらく、純粋培養アカデミシャンの減少の影響が大きいであろう。理工系学部ではもうすでにずいぶん前から…

大規模大学における人事

これまで経験したことのない巨大な組織に所属することになり、新任教員研修にも何十人と参加していることに衝撃を受ける。驚いたのは、似たような分野の教員が、複数の部局に存在しているということである。研修中に、研究面でもお友達になりたいと思う方に…

こじらせ系大学教員

昨今の国立大学における、教員養成系のゼロ免課程の廃止やその他文系の学部学科の再編等に関して、自分たちの学部の出したミッションの再定義になど一瞥もくれず、極めて短絡的に文系の廃止などけしからんと瞬間的に沸騰してしまった国立文系に所属する皆様…

クォーター制元年

スーパーグローバル大学創成支援事業の補助金の対価は、大学のガバナンス改革とクォーター制の導入を柱とする教育改革である。ガバナンス改革に関しては、学長によるリーダーシップが強調され、これまでのさまざまな部局の教授会がそれぞれ好きなことを言っ…

草刈り場としての国立文系

文系の危機である。人文社会学系の学部はより社会的ニーズの高い分野へと転換せよと言う中で、英文学や仏文学をやるのに文学部である必要はないと思うが、世の中そうは思わない人も少なくないようである。文学をやるのに文学部でないのはけしからんというこ…

医学部とはかくも恐ろしきかな

話題に事欠かない医学部。一般のイメージとはずいぶんと異なるのではないかと思うが、医学部・大学病院というところは恐ろしいところなのである。西で火の手が上がっているのが岡山大学の医学部なら、東の火柱は群馬大学の医学部附属病院である。 もともとは…

大学教授の給料

京都大学高山先生の給料明細公開の件。 ご本人がさりげなく「私は2005年4月に36歳で教授に昇任しています。」と一言付け加えているわけだが、ここに実はとても重要な意味があるということをみなさんに知っていただく必要があるだろう。 36歳で国立大学の教授…

桃太郎が返り討ちにあった事件その後

桃太郎大学、もとい、岡山大学で炎上中の例のおはなし。 薬学部長まで務めた桃太郎がきびだんご代わりに研究不正疑惑をひっさげ、鬼ヶ島ならぬ官立以来の伝統を誇る医学部に殴りこみをかけたところ、鬼退治どころか「学長のリーダーシップにもとづく強力なガ…

文系廃止狂想曲の顚末

今年度、大学界隈を賑わせた一番のニュースは、ミッションの再定義を踏まえた速やかな組織改革を進める中で、教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めよという…

出席点

シラバスを書いていて、先だって話題になっていたことを思い出した。 大学の講義における出席点の扱いである。 結論から言えば、単位の認定に際して、出席点を考慮してはならない。 近年、学部学科等で設置申請や改編の届出をしたところでは、シラバスの成績…

シラバス(2ヶ国語)

今時の大学というのは、ゆとり世代よりも上の年齢層の方々の知っているレジャーランドのようなところとは、もはや似ても似つかぬものになっている。教える側が適当にやっつけていようが、教えられる側が講義に出ていようがでていまいが、誰も気にも留めてい…

センター試験

そんな中、大学入試センター試験が行われ、入試シーズンもまっただ中となったわけである。 センター試験当日、それは大学教員にとって一年でもっとも長い一日になる。勤務する大学が、センター試験を利用した入試を行うことと引き換えに、センター試験の監督…